お話と教訓:吊るされた愚か者

昔話
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今回のテーマ:吊るされた愚か者

昔話には人生の教訓、生きるためのヒントが散りばめられています。今回は、吊るされた愚か者というお話をご紹介したいと思います。一緒に考えていきましょう。

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学べる教訓

・確定した最悪よりも、未知への恐れを選ぼう。

お話の内容

一人の罪人が王様の前に引き出されました。王様は彼に言いました。「お前には二つの選択肢がある。一つは絞首刑、もう一つはあの黒い扉の向こう側で刑を受けること。さあ。どっちを選ぶ?」

罪人は即決で絞首刑を選びました。

絞首刑が執行される直前、罪人は王様に「教えてください、黒い扉の向こう側には何があるのですか?」と質問しました。

王様はその質問をはぐらかすようにいいました。
「面白いのう。わしはどの罪人にも同じように二つの選択肢を与えるのじゃ。だが、ほとんど全員が絞首刑を選ぶのだ」

罪人は首に掛かったロープを指さして言いました。
「王様、教えてください。あの黒い扉の向こう側には何があるのですか。どうせ私は誰にも教えることが出来ませんから」
おもむろに王様は口を開きました。

さて、この後王様は何と答えたでしょうか?

「自由だよ。自由。たいていの者は、よほど未知への恐れが強いのだろう。絞首刑のほうに飛びついてしまうのだ。」

解説

皆さんいかがだったでしょうか?

このお話は、未知への恐れよりも目の前の死を選んだ罪人のお話です。

何とも趣味の悪い王様ですが、人が未知をどれほど恐れるのか、を表しているお話だと思いました。
現在の環境が最悪だと思えても、人はあまりその状態から抜け出そうと考えません。

自分がボロボロになっているのに、その環境から逃げ出せば楽になるのに、なぜか目の前の環境を選んでしまいます。

私もかつてしんどい環境にいたことはありますが、その当時は逃げ出した後のネガティブな側面ばかりを気にしていたように思います。

人は現状が最悪でも、変化を恐れ、安定を選ぶ生き物なのでしょうか。
今だったら、お話の男は確定した死よりも、未知を選ぶべきだった、と考えることができます。
変化には何らかのリスクは伴いますが、過度にネガティブになりすぎてしまうと何もできません。

皆さんも今の環境が最悪だと考えているのなら、思い切って抜け出すことを考えてみてはいかがでしょうか。

その他のお話はこちら

それでは!

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