お話と教訓:魔法使いの弟子

昔話
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今回のテーマ:魔法使いの弟子

昔話には人生の教訓、生きるためのヒントが散りばめられています。今回は魔法使いの弟子というお話をご紹介したいと思います。一緒に考えていきましょう。

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学べる教訓

・始め方だけではなく、終わり方、やめ方も知ろう。

お話の内容

ある日、魔法使いの親方が弟子に仕事を言いつけて外出しました。
「私が帰るまでに風呂の水をいっぱいにしておくように」

一人になった弟子はベッドにごろりと横になりました。
「水汲みなんて面倒だな。楽にできる方法はないだろうか?そうだ!」
弟子は飛び起きて、ほうきに魔法をかけました。
「ほうきたちよ、川の水を汲んで来い。そして、その水を風呂の中にいれるのだ。」

さて、この後弟子はどうなったでしょうか?

すると、ほうきから小さな手が出てきて、両手に二つのバケツをつかみ、川に向かって歩き出しました。
「やった、うまくいったぞ!」
弟子は嬉しくてたまりません。

ほうきは川で汲んだ水を風呂に入れ、それが終わると、また川に向かって歩き出しました。
あっという間に、風呂の水はいっぱいになりました。

「さあ、終わったぞ!」
弟子はニッコリと笑いましたが、ほうきはいっこうに水汲みをやめません。
やがて、風呂からあふれた水は、床一面に広がっていきます。

弟子はたまらず命令をします。
「やめろ!もうおしまいだ!」
しかし、ほうきは仕事を止めず、やがて家の一階は水浸しになってしまいました。

「早く、魔法をとかなければ・・・」
弟子は思いますが、いくら考えても魔法をとく呪文を思い出すことができません。
「そうだ。ほうきを壊そう」
弟子は斧をもってきて、ほうきを真っ二つに切りました。
ところが、ほうきは2つに増えて、今までの2倍の水を運び始めました。

弟子が斧でほうきを切るたびに、どんどん放棄は増え、運ばれる水の量もその分増えていきました。
「これでは溺れてしまう」
弟子が二階に逃げ出したとき、魔法使いの親方が帰ってきました。
「なんだ、これは!」
驚いた親方は、大急ぎで呪文を唱えて、ほうきは水汲みを止めました。
その後、弟子は親方からたっぷりと怒られました。

解説

皆さんいかがだったでしょうか?

このお話は楽をしようと魔法を使用した結果、コントロールできずに大変なことになるお話です。

人間は楽をしたがる生き物で、これまでにたくさんの機械を発明してきました。
昔の人からすると魔法のようなものもたくさんあります。

しかし、それらをどう止めるのか、どう処分するのかといったことが分からない道具は危険だと思います。極端ですが止め方が分からない状態で車には乗りたくないです。きちんと知識をつけたうえで、コントロールできる範囲で、便利なものを使用したいと思いました。

また、ここではもっと広い意味も考えてみようと思います。

例えば、適度な飲酒は自分のストレスコントロールになるでしょうが、深酒をしてしまうと次の日に影響が出てきますし、それが続くと体調を崩してしまうでしょう。ギャンブルも自分のあぶく銭の範囲で楽しむならば楽しみになるでしょうが、辞め時を間違えると破産をしてしまうでしょう。

楽しいものや良いと思えるものでも、自分のコントロールを失うと恐ろしい結果を生んでしまいます。
物事にはリスクのあるものもあります。何事も始める前は、自分の許容範囲をしっかりと認識し、コントロールできる範囲で向き合う必要があると思いました。

他のお話はこちら

それでは!

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