お話と教訓：オアシスの老人

今回のテーマ：オアシスの老人

昔話には人生の教訓、生きるためのヒントが散りばめられています。今回はオアシスの老人というお話をご紹介したいと思います。一緒に考えていきましょう。

ものの見方が変わる 座右の寓話 (ディスカヴァー携書) 価格：1320円（税込、送料無料) (2022/5/19時点) 楽天で購入

学べる教訓

・自分の姿勢や態度が変われば意識も変わる

お話の内容

二つの町に挟まれたオアシスに、1人の老人が座っていました。
老人の前を通りかかった男が老人に尋ねました。
「これから行く町はどんな町ですか？」

老人は質問に答えず、逆にこう聞きました。
「今までいた町は、あなたにとってどんな町でしたか？」
男はしかめっ面してこう答えました。
「たちの悪い人間が多くて、汚い町ですよ」

老人は答えました。
「あなたがそう思っているなら、次の町もたちの悪い人間が多くて汚い町だよ」
しばらくすると、さっきの男が来たのと同じ町から別の男がやってきました。

別の男は同じように老人に聞いてきました。
「これから行く町はどんな町ですか？」
老人は質問に答えず、逆に聞きました。
「今までいた町は、あなたにとってどんな町でしたか？」

さて、別の男は何と答えたでしょうか？

別の男は答えました。
「親切な人が多くて、きれいな町です」

老人は答えました。
「あなたがそう思っているなら、次の町も親切な人が多い、きれいな町だよ」

教訓

皆さん、いかがだったでしょうか？

このお話は同じ町から来たのに、全く逆のことを言う男たちのお話です。物事には良い面と悪い面が表裏一体の関係で両存してしまいます。このお話で最も大切なことは、物事を見る姿勢や態度、立場によってその人の見える景色は全く異なる、ということです。

誰一人として同じ人生を歩みません。それぞれ経験が違うため、人によって見方、考え方は異なってきます。良い面と悪い面どちらに目を向けるかで、自分が抱く感情は異なってくるでしょう。
老人はそのことをわかっているため、男たちに「あなたにとってどんな町？」と聞いているのですね。

2人の男のどちらが良いかと言われればストレスのなさそうな後の男の方だと思います。ただ、ある時コロッと騙されそうですので、私としては両方の男の考え方をバランス良く取り入れていければいいのかなと思いました。皆さんはどう思われましたか？

他のお話はこちら

それでは！