お話と教訓:醜いアヒルの子

昔話
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今回のテーマ:醜いアヒルの子

昔話には人生の教訓となるものが散りばめられています。子供のころに読んだお話でも大人になってから読んでみるとまた違った印象を受けるかもしれません。今回は醜いアヒルの子をご紹介していきます。一緒に内容を考えていきましょう。


得られる教訓

・いつか大成する
・自分の成長を認識する大切さ
・自分を受け入れてくれる場所が大切

お話の内容

昔々のおはなしです。
あひるのお母さんが卵を温めていました。
かわいい黄色のひなが次々に生まれます。
ところが一匹だけ不気味な灰色でした。

「まあ醜い。きっと七面鳥の子ですよ」
おばさんのあひるがお尻を突きました。
「まさか。この子は泳ぎが上手だもの」
お母さんあひるはひなをかばってくれました。

ところが、「あっちへ行け」
兄弟たちはいつも意地悪をします。
とうとうお母さんも溜息をつきました。
「どこか遠くへ行ってくれないかしら」

醜いあひるのこは悲しくてたまりません。
「外の世界へ行こう」
家を飛び出しました。

くたくたになった頃、にわとりと出会いました。
「おまえは卵を産めるかい?」
「産めないよ」
にわとりは げらげら 笑いました。
「役立たずだね」
醜いあひるの子は泣きながら逃げました。

カモには馬鹿にされ、犬には吠えられ、
何処へ行ってもいじめられました。
冬になっても一人ぼっちでした。
枯れた葉っぱに包まって雪の夜を過ごしました。

さて、この後あひるの子はどうなったでしょうか?

春になりました。
湖に真っ白な鳥が降りてきました。
「僕と違ってきれいだな」
醜いあひるの子はふらりと近づきました。

キラキラ輝く水面に
真っ白でスラリとした美しい鳥が映っています。。
「これは 僕?」
翼を広げてみました。
体がふわりと浮き上がります。
醜いあひるの子は白鳥だったのです。

「あなたが一番きれいよ」
仲間がやさしく撫でてくれました。
白鳥の子はとても嬉しく思いました。

解説

皆さんいかがだったでしょうか?

このお話でまず注目するところは、周囲から見て異質である、という理由で排除されていたが、自分でも気付かぬうちに成長し、美くなっていた、と言うところでしょう。
この事から周囲と違うことをして反発されてもいずれ大成する、自分の成長をしっかりと認識する事が大切、と言うことが分かります。

実は白鳥であった、ということから、大成する、成長する、というところに目が行きがちですが、このお話の本質的なところはもう一つあると思っています。

それは、このお話は白鳥であったから、白鳥の群に受け入れられてハッピーエンドになっていると言うことです。もし、雛鳥が白鳥で無かったら、このお話はバットエンドです。

私は、このお話の本質的なところは他人の評価は様々なので、自分を受け入れてくれる場所を探すことこそ大切だ、と言うことだと考えています。今の環境が苦しいのなら、自分の環境を変える事も大切でしょう。

他のお話はこちら

今回はこんなところで、それでは!

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