お話と教訓:ひばりの引っ越し

昔話
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今回のテーマ:ヒバリの引っ越し

昔話には人生の教訓、生きるためのヒントが散りばめられています。今回はヒバリの引っ越しというお話をご紹介したいと思います。一緒に考えていきましょう。

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学べる教訓

・他人に引っ張られずに、自分に従おう。

お話の内容

春先になって、ひばりが麦畑に巣をつくりました。
初夏のある日のこと、大勢の村人たちが麦畑にやってきて話をしていました。
「そろそろ、みんなで麦を刈らなきゃいかんなあ」
これを耳にしたひばりの子供が言いました。
「お母さん、麦刈りが始まるから、引っ越しをしようよ」
しかし、ひばりのお母さんは平然と言いました。
「まだ、大丈夫よ」

数日たってから、三人の村人が麦畑にやってきてまた話をしていました。
「ぼちぼち、麦を刈らなきゃいかんなあ」
これを耳にしたひばりの子供はこう叫びました。
「お母さん、もうだめだよ!麦刈りが始まってしまうよ」
しかし、ひばりのお母さんは変わらずに言いました。
「まだ、大丈夫よ」

さて、お母さんひばりはどのタイミングで引っ越しを決意するでしょうか?

さらに数日後、今度は村人が一人でやってきてつぶやきました。
「じゃあ、ぼちぼちやるか」
ここで初めて、ひばりのお母さんは子供に言いました。
「さあ、逃げましょう」

解説

皆さんいかがだったでしょうか?

このお話は人はいつやる気になるのか、ということを教えてくれます。
大勢ので話していても、三人で話しても村人は結局麦刈りを始めていません。
一人で呟いた時、初めてひばりのお母さんは動きました。

人は、誰もしていないのだから、自分もしなくていいだろう、という思考回路になりがちです。
みんなで話しているとき村人たちは、「やらなければいけない」という会話内容ではなく、そろそろ、ぼちぼち、といった「まだ、誰も初めていない」という部分だけが頭に残っているのだと思います。

ひばりのお母さんはこのことを良く理解していて、子供たちに麦刈りが始まらない、まだ大丈夫と言っているのですね。

最後の呟きは、村人自身が必要性を感じているためにこぼしたものであり、一人であるため、他の村人の動向は関係ありません。このため、ひばりのお母さんは引っ越しを決意したのですね。

人は楽をしたがる生き物ですので、せっかくやる気が起きても
他人がやっていなかったりするとすぐにやる気がなくなってしまします。

自分を動かせるのは自分だけですので、自分の中でやる気が起きた時は
他人の状況は気にせず、素直に自分に従いましょう。

他のお話はこちら

それでは!

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