お話と教訓:夫婦と三つの餅

昔話
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今回のテーマ:夫婦と三つの餅

昔話には人生の教訓、生きるためのヒントが散りばめられています。今回は夫婦と三つの餅というお話をご紹介したいと思います。小さなことに囚われた夫婦のお話です。

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学べる教訓

・大きな利益の為には、小さな利益は捨てる必要がある

お話の内容

ある夫婦が近所から3つの餅をもらいました。
2人で1つずつ食べましたが、残った1つはどちらが食べるというわけにもいきませんので、こんな約束をしました。
「残り一つは、先に言葉をしゃべった者は食べられない。黙っていたほうが食べる、ということにしようではないか」
一言でも先にものを言えば餅を食べることはできないので、二人はどんな用事があっても、全て手真似で用を足し、沈黙を守っていました。

ところがその夜、盗賊が家に入ってきてしまいました。
二人は例の約束があるので、目は開いていながら黙っています。

さて、この後夫婦はどうしたでしょうか?

盗賊は二人とも口が利けないに違いないと思ったので、女房に乱暴をはたらき、一切の財物を持ち去ろうとしました。
夫はそれでも黙っているので、妻は耐えきれずに叫びました。
「あなた、賊がこんなことをしているのに、一つの餅の為に黙っているとは何事ですか!」

夫は手を叩いて喜び、すかさずこう言いました。
「さあさあ、これで餅は私のものだ」

解説

皆さんいかがでしょうか?

このお話は餅一つの為に、妻と財産を失いかけた、というお話です。
このお話の肝は、餅という小さな利益を捨てて、妻と財産というもっと大きなものを選択できるか、というところかと思います。

これはノーペイン・ノーゲインという言葉で現わされるもので、人生において大切なことだと思っています。

こういった極端なお話で言われると、誰しもが「餅なんかどうでもいいだろう!妻を助けろ!」と考えると思います。しかしながら、現実世界ではこういった選択が取れない人が多いというのも一つの事実ではないでしょうか。

例えば、
「あともう少し寝たいと思い、寝たら遅刻した」
「痩せたいけど、ついつい食べ過ぎてしまった」などです。

これらはそれぞれ何かを手放せないために、それ以上のリターンを得られない例として挙げています。
遅刻したのは、あと少し寝たいという小さな利益を取ったからですし、痩せれないのはその時々の食べたい、という利益を取ったからです。

このお話は、目先の利益だけを考えるのではなく、より大きな利益の為には小さい利益は捨てる必要がある、ということを考えさせてくれる良いお話だと思いました。

他のお話はこちら

それでは!

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